秋田県でワイン用のぶどう栽培している豊島です。

もうすぐで2023年も終わりそうですね。

私も今年中に剪定を終わらせられるように、毎日畑に行っております。(大雪のため未達濃厚)

さて、今日のブログタイトルにもあるように、ぶどうの剪定はいつから始めても良いのかと言う事について書きたいと思います。

一般的にぶどうの剪定を始めるのは、葉っぱが落ちてからと言われております。中には葉っぱが落ちても少し待ってから剪定をするという生産者もいました。

では、私の場合はいつから剪定を始めるのかと言うと葉っぱが変色し始めたらです。秋田は寒いので、10月末頃になれば、だんだんと葉っぱが黄色や赤に変色し始めます。なので私の場合は11月頭から剪定を始めます。

世間一般からするとかなり早いと思います。

そもそもなぜ葉っぱが落ちてから剪定をしなければいけないのかと言うと、来年に向けて少しでも栄養を貯めておくためと言われております。

なので早めの剪定をしてしまうと翌年の芽が出ないのでは、ぶどうの質が悪くなってしまうのではないかという心配があります。しかし、私にはそんな時間の余裕がありません。早く剪定を終えてワイヤーを降ろさないと積雪2メートルの餌食にあってしまうからです。

そのため11月の頭から剪定を始めております。これまでの経験上、葉っぱがついた状態で剪定を行っても、翌年の芽が出ない&成長が著しく劣るという事はありませんでした。なので、個人的にはやっても問題ないんじゃないかなぁと思っております。

そもそも紅葉と言うのは、葉っぱが樹体から「リストラされている」そうです(笑)

これは以下の本に書いてあったことです。

(この本、農家さんが読むと面白いと思うのでぜひに!)

寒くなってきて、葉っぱの光合成の効率が呼吸よりも下回ってしまいます。本体(樹体)はこれ以上ろくに仕事もしない葉っぱに栄養を取られないように、栄養や水分が通る管を閉ざしてしまうそうです。そのため栄養が来なくなってしまった葉っぱが最後のあがきで、ポリフェノール等を自ら生成して生き延びようとしており、紅葉はポリフェノール等による色だそうです。あの色は葉っぱの血と涙の結晶なのですね…

それを考えると葉っぱが変色した時点で光合成による栄養は樹体に行かないのではないか?なら切っても良くないか?という訳です。

正月までに剪定を終わらせるという目標を達成できるかの瀬戸際です。

どうかできますように。あまり雪が降りませんように。少しだけでもいいので太陽さん出てきてください。