ブドウ畑

ブドウ栽培をしている秋田県由利本荘市矢島町は東北で2番目に標高が高い霊峰「鳥海山」の麓にある町です。周囲を山々に囲まれ、昼夜の寒暖差は大きく、冬には2mも雪が降る豪雪地帯です。

気温は涼しく、冷涼地らしい複雑で酸のしっかりしたブドウが収穫できます。

豪雪に耐える北海道式垣根仕立て

生食用ブドウで一般的な棚栽培ではなく、海外で一般的な「垣根仕立て」を採用しています。面積あたりの収穫量は少ないですが、味の凝縮したブドウが収穫できます。

それに加えてワイヤーを降ろしたり、苗木を斜めに植えることで豪雪にも耐えることができます。

北海道で学んできた仕立て方です。北海道の先人者へ感謝です。

畑面積は200a、ブドウ品種は以下を栽培しています。

黒ブドウ  メルロー、ピノ・ノワール、富士の夢(山葡萄×メルロー)、ツバイゲルトレーベ

白ブドウ  シャルドネ、ソーヴィニヨンブラン、北天の雫(山葡萄×リースリング)、ピノグリ

テロワール

ワイン用ブドウの品質はその土地の気候風土に大きく影響されます。

ざっくりと私の畑の特徴を申し上げますと

日照時間が全国一短い雨量が多い

・平均気温が低い ・豪雪地帯 という感じです。

ワイン名産地とは真逆です(笑)

このような条件のため造れるワインには限りがありますが、それでこそ土地に根ざしたワインです。秋田でカリフォルニアワインを作る必要はないと思っています。

ちなみに農薬使います。化学農薬を使わないor有機JAS基準のブドウで造るワインがニーズが高く、流行しているのは承知しております。ですが、今の私では無理でした。まずは基本に忠実に栽培します。もちろん用法容量はきちんと守って使用します。息子、娘、妻にもブドウジュースを飲ませるので!

ワイナリーについて

Aコープ矢島店となりにある元資材センターを農協さんからお借りし、建物内をリフォームしました。建物賃貸&リフォームにすることで、この物価高の時代でもワイナリーができました。果実酒特区を利用したマイクロワイナリーです。

醸造機械が高騰したため、機械は厳選しました。温度管理ができるステンレスタンクは最低限の2つのみです。樹脂タンクも活用しながらワイン造りを行います。

プレス機を垂直式にするか、バルーン式にするか悩みました。悩み、色々調べた結果、バルーン式にしました。これが一番高かったです・・・

ワインというとコルクですが、コルク打栓機が予算の都合により買えなくて、王冠打栓機のみです。王冠というとスパークリングワインのイメージですが、うちはスティルワインでも王冠です。

個人的には王冠キャップ可愛くて好きです。

醸造

目指すのは冷涼地らしい心地よい酸味、フレッシュな果実味、優しい苦み、この3つを意識した「飲みやすいワイン」です。うちの農園で病気にかからず収穫できたブドウであれば難しいことではありません。収穫するまでが大変なのですが・・

ちなみに乾燥酵母、亜硫酸塩を使用します。こういったものを使わないワインのニーズが高く、流行しているのは承知ですが、今の私では失敗すると思います。まずは基本を徹底します。

見学について

畑、ワイナリーともに見学の受付はしておりません。人手が足りておりませんのでご了承ください。

ゆりほんTVの取材映像です。ご覧くださり再生回数を増やしてもらえると幸いです。(あまり少ないと恥ずかしくて)